
どん帳裏で「五軒屋町」青年団が待機。

来賓挨拶
岸和田市長 原 昇 様
岸和田市教育委員会・教育長 小菅 源治 様
主催者挨拶
岸和田青年団協議会・会長 塚本浩司

萬屋さんの司会で順調に進行。

鳴物経験者の江さん(五軒屋町)と塚本君(箕土路町)の間で、地車に乗って囃される鳴物の魅力が熱く語られました。
私は、曳き手を統御する「機能性」と、目をつむって聴いても美しい「芸術性」を両立した
鳴物の魅力をお話しました。

少し時間をいただいて、岸和田の笛の特徴である、2管の掛け合い、2重奏的な篠笛の旋律をパワーポイントを使用して紹介しました。
写真(大町)のように、平成4、5年までは、地車に向かって右側の吹き手は「順手」で地車後方を向いていました。
江さんによると、「逆手」で地車前方を向き始めたのは、ポスター等の制作がはじまり、写真を意識した影響もあるのではないかとのことでした。
江戸時代、琉球からの「江戸上がり」の際に奏された座楽の笛も左右対称です。
この絵を元に、笛の飾り房の「装飾性」と「機能性」についてもお話しました。

「箕土路町」青年団と私による笛の掛け合いの実演。


30年前の笛と最近の笛とでは、内径差が2ミリもあり、「極細管」の登場が岸和田の笛の質を落としているのではとの意見を述べさせていただきました。
30年前の録音と近年の録音を再生し、近年は高い音からの旋律が多いのに対して、
昔は、低い音から始まる旋律も多く、旋律の切り貼りではなく曲として成立していたということを確認しました。
また、江さんから小太鼓の拍子が「タンカタン」と1打目と2打目の間隔が長い伝統的な間の取り方が、
最近では、3打が「タンタンタン」と均等に並ぶとう指摘がありました。
私は、伝統的な間の取り方を「並あし打ち」、3打均等を「均等打ち」と名付けています。

岸和田市内で特殊な旋律を奏する町の録音を再生し、特殊な旋律、名前の付いた旋律は継承されやすいということを確認しました。
「上町」の「七五三」 「沼町」の「オシャンシャン」 「南町」の「鳴き笛」 「箕土路町」の「しまい太鼓」

一般的な旋律を継承するための一案として、運指、曲、旋律、旋律の一部、奏法等に「名前を付ける」方法を提案いたしました。
○ ○○○●○○ 7
○ ●○○●○○ 6
○ ●●○●○○ 5
○ ●●●●○○ 3
○ ●●●●●○ 2
例えば上記のように指の使い方に番号を付けることにより、鳴物練習の際にも、
「何回も7まで上がるな、次は6で止めといた方が渋い・・」等の会話が出来、意思の疎通も容易になります。
現在、小太鼓の拍子に「1」「2」「3」「4」「5」
あるいは「1」「1の上」「2の下」「2」「3」
と数字を付けていることによって意思伝達が容易であるように、
大太鼓の旋律にも特殊な名前を付けてみてはどうかとも提案しました。
天神囃子ではある決まった一定の旋律を「カヤク」とよび、それぞれの「カヤク」に固有名詞が用いられているようです。
「並あし打ち」「均等打ち」「極細管」「練りあし」「つなぎ」等は私の造語です。

どん帳の前で質疑応答。幕の後ろでは「箕土路町」青年団が待機。

「2の下」の大太鼓3連打で幕が上がる。

最低速度の「1」(練りあし)を5分以上続け、2管が掛け合いました。
2管の絡み具合が美しくなるように調整してもらいました。

「箕土路」独特の「しまい太鼓」で「岸和田の笛」幕が閉じます。

多くの方々にご来場いただきました。
本当にありがとうございました。

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写真撮影:六覺千手